中栄信用金庫が26日までに発表した2017年3月期決算は、日銀のマイナス金利政策の影響で貸出金利息や有価証券の運用益が低下し、売上高に相当する業務収益が前期比17・2%減の49億9148万円、純利益が44・3%減の5億6880万円で、減収減益となった。
貸出金利回りなどの低下は本業のもうけを示す業務純益(43・4%減)や経常利益(45・0%減)にも響いた。一方、貸出金残高(3月末)は2・2%増の1624億9300万円。不動産業や製造業、建設業向けなどの事業性貸し出しが堅調に推移し、同信金は「貸し出し利回りは低下したがボリュームが増え、資金運用収益の減少を最小限にとどめた」としている。
預金残高(同)は4・1%増の4137億800万円。年金受取口座など、個人客のメイン化が進んだ。自己資本比率は3・08ポイント低下し21・33%、不良債権比率は0・21ポイント低下し1・86%だった。