湘南信用金庫が26日までに発表した2017年3月期決算は、日銀のマイナス金利政策の影響で貸出金利息や有価証券利息配当金が減った一方、国債や地方債などの売却益が増え、売上高に当たる業務収益は前期比7・8%増の194億9600万円だった。純利益は、貸し倒れに備えた引当金が12%減少し8億4900万円(96・1%増)。増益は3期ぶり。
業務収益のうち、資金運用収益は7・1%減少したが、手数料収入を示す役務取引等収益は投資信託商品が堅調に推移し、2・7%増加。また、本業のもうけを示す実質業務純益は21・9%増の67億6800万円となった。
貸出金残高(3月末)は、法人の新規貸出先や、住宅ローンを中心に個人向け融資が増えるなどし、0・8%増の6434億円に。預金残高(同)は年金受取口座や給与振込口座など個人向けが順調で、1・2%増の1兆867億円となった。自己資本比率は0・29ポイント低下し5・27%、不良債権比率は0・72ポイント低下し8・80%だった。
18年3月期は、利息収入の低下などで業務収益179億円(8%減)、実質業務純益32億円(37%減)、純利益7億円(11%減)を見込む。