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「地サイダー」ブームで成長、地域密着進める川崎飲料

経済 | 神奈川新聞 | 2010年8月18日(水) 09:56

新商品のラムネ(左)と、定番の地サイダー
新商品のラムネ(左)と、定番の地サイダー

大手企業がひしめく飲料業界で、小規模ながら地域に密着した個性的な商品を生み出し、差別化を進めている企業がある。「横浜サイダー」「湘南サイダー」などを製造販売する川崎飲料(川崎市川崎区)は「地サイダー・ラムネ」ブームを追い風に成長を遂げている。

特徴は販売戦略。大手のようにコンビニエンスストアや自動販売機で販売する方法ではなく、地域の居酒屋や飲食店が主体。竹島伸浩社長(46)は「特定の店に行かなければ飲めないので、根強いファンをとらえられる」と説明する。

もともとは飲料メーカーの下請け企業。業務用サワーの製造が事業の大部分を占めていたが、10年前に販売中止が決まり、仕事量が激減した。

岐路に立たされた経験から、自社商品の開発に踏み切った。注目され始めていた「地サイダーブーム」も背中を押した。

商品開発のノウハウがなく、2005年に発売した初代横浜サイダーは「ラベルのデザインと味が良くなく、売れなかった」。翌年に発売した「湘南サイダー」は、「銀河高原ビール」のパッケージデザインで有名なデザイナーと連携。「大人のサイダー」をコンセプトにしたデザイン性や甘さを抑えた味が支持され、月500ケースを売り上げる商品となった。現在も安定的な収益を生み出すロングセラー商品だ。

今や売り上げの9割が自社商品。7月に新商品「ビードロ おいしいラムネ」を発売したばかり。すでにサイダーの2倍以上の数を売り上げている。

全国からラムネを取り寄せて味の研究を重ねた。「ブームに乗った変わり種の味ではなく、長く飲んでもらえるようラムネ本来の味を追求した」と竹島社長。地域名を冠したサイダーに対し、ラムネは新たな販売先の開拓を担う位置付けだ。従業員が少ないため営業の専門人員もいない。自らトップセールスで売り込んでいる。

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