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自動車から鉄道や船に、環境負荷低減へ進むモーダルシフト/神奈川

経済 | 神奈川新聞 | 2010年7月17日(土) 10:54

船から次々に運び出されるホンダ車=横浜港・大黒ふ頭
船から次々に運び出されるホンダ車=横浜港・大黒ふ頭

環境負荷の低減が企業に求められる中、自動車から鉄道・船舶への輸送手段転換(モーダルシフト)が進んでいる。物流会社でも施設整備や営業を強化し、事業の拡大を目指している。

横浜港・大黒ふ頭に着岸した船から、鈴鹿製作所(三重県)製のホンダ「インサイト」などが次々に運び出される。四日市港で積み込まれた500~600台が、火曜から土曜の毎朝、到着する。空荷になった船には埼玉製作所で製造された「フリード」など200~250台を積み込み、四日市港へ戻る。

両工場から各販売店への輸送はこれまでトラック輸送に頼っていた。横浜―四日市間を海上輸送に切り替えたのは5月。それぞれの港を起点にトラックで販売店へ運ぶ仕組みだ。

ホンダは本年度、国内輸送の二酸化炭素(CO2)排出量を2006年度比で10%削減するという目標を掲げる。「積載効率を高め、コスト低減も図りたい」(ホンダ広報)という。

順調に進んだわけではない。ホンダが総合物流の日新(横浜市中区)と大黒ふ頭の構内作業の契約を結んだのは丸2年前。日新は敷地にあった倉庫を取り壊し、岸壁強度を高めるなど、受け入れ態勢を整えた。だが「金融危機の影響で国内生産や販売が不透明になった」(ホンダ広報)ため、事業は一時凍結された。

日新のふ頭構内事業は07年をピークに激減。09年は3分の1程度に落ち込んだ。それだけに担当者は「久しぶりに大きな仕事」と喜ぶ。24時間体制で管理し、積み降ろしだけではなく車の点検なども担う。

県内4カ所でコンテナ貨物を扱うJR貨物は3年前、輸送品質改善アクションプランを策定。CO2排出量がトラックの約8分の1とアピールし、営業を強化する。家電・情報機器の輸送実績は、今年2月から前年同月比2けた増を記録。広報担当は「大手メーカーのモーダルシフトの取り組みが進展し、増送になった」と話す。

陸送でも積極的に取り組む企業が出ている。電子部品物流のアルプス物流(横浜市港北区)は、一部で鉄道輸送を取り入れた。出荷時から同一コンテナを使用することで積み替えの手間も削減する。トラック輸送は貨物駅発着になるため「一部では事業の規模が縮小するが、時代の要請」とし、新規顧客の獲得も狙う。

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