横浜税関がまとめた4月の横浜港の貿易速報によると、輸出額は前年同月比6・0%減の5695億円で、14カ月連続で減少した。米国向け自動車の輸出減が主因。輸入額は3・9%増の3118億円で2カ月連続で増加した。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2578億円の黒字だったが、2カ月連続で減少した。
輸出は、主要品目の自動車が21・4%減と12カ月連続で減少。生産拠点移転に伴う積み出し港の変更で米国向け(38・6%減)を中心に減った。金属加工機械(17・7%減)や気体圧縮機(17・2%減)は、トルコ向けの減少が目立った。
一方で石油製品は2・5倍で2カ月ぶりの増加に転じた。オーストラリア向けが約560倍に。重電機器は36・4%増で、米国の火力発電所向けの需要などで2カ月ぶりに増加。中国や香港向けの化粧品の好調も続き、精油・香料・化粧品類は27・6%増と、15カ月連続で増加した。
輸入は、原油・粗油がサウジアラビアやクウェートから直輸入され2・8倍となり、4カ月連続で増加。原油価格の上昇も押し上げ要因になった。オーストラリアなどからの液化天然ガスは68・0%増で5カ月ぶり増加。ザンビアからの銅やサウジアラビアからのアルミニウムなど非鉄金属は15・7%増となり、5カ月連続で増加した。
半面、中国やバングラデシュなどからの衣料・同付属品は28・6%減で13カ月連続減少。輸入事業者の物流拠点や輸送ルート変更の影響が続いた。