2009年に神奈川を訪れた観光客が1億8千万人を超え、5年連続で過去最高を更新したことが7日、県の集計で分かった。横浜開港150周年を記念して開催された「開国博Y150」など集客力のあるイベントが日帰り客数を大幅に引き上げた一方、景気の悪化や新型インフルエンザなどが災いし、箱根を抱える県西部などで宿泊客数が減少した。
09年の県入り込み観光客数は1億8356万人で、前年比1238万人増加。01年から9年連続の増となった。
内訳は日帰りが1億7015万7千人で、宿泊が1340万9千人。前年に比べ、日帰りが1290万7千人増加した一方、宿泊は52万7千人減少した。
日帰り客が大幅に増えた地域は、横浜・川崎地域。開国博Y150が約5カ月間開催されたほか、横浜マリンタワーがリニューアルオープンするなどし、日帰り客は約6264万人(前年比約1179万人増)。また相模湖・相模川流域(相模原・大和・海老名・座間・綾瀬各市)も、大和市民まつりが好天に恵まれて客足が伸びるなどし、日帰り客が200万人以上増えて約1161万人となった。
その一方で、伸び悩んだ宿泊客。特に箱根・湯河原地域(小田原・南足柄両市、開成、箱根、真鶴、湯河原各町)は約28万人減って約550万人。日帰り客が増えた横浜・川崎地域も、宿泊客は約22万人減の約490万人と大幅に減らした。県観光課は「不景気で財布のひもが固かったり、新型インフルエンザで遠出を控えたりと、さまざまな要因が宿泊客減につながっていると考えられる」と分析している。
【】