持続可能な都市のあり方を考える「アジア・太平洋エコビジネスフォーラム~都市と産業の共生に向けて」が2日、川崎市産業振興会館(同市幸区)で開幕した。市主催、国連環境計画(UNEP)国際環境技術センターと国立環境研究所などの共催。2005年から毎年開催し、6回目。
公害を克服する過程で蓄積した市内企業の環境技術や同市の取り組みを紹介することで、工業化を進める国々の環境対策に貢献することが目的。都市計画のレベルで環境管理を行うUNEPの「エコタウンプロジェクト」を進める中国、インドネシア、インドなどの海外6都市や川崎市の取り組みなどが紹介された。
この日は、JFEエンジニアリングと中国・瀋陽市が環境に配慮した都市に向けて協力する議定書を締結。フォーラムを通じて環境分野で交流を進める両市が、具体的な事業化へ大きな一歩を踏み出した。
締結を機に、ペットボトルを化学繊維にリサイクルする事業の導入に向けて、瀋陽市を取り巻く廃棄物の受け入れ状況や法制度などを調査するという。
同社の小倉康嗣専務は「協定を機に、技術指導やプラント設備の導入に結び付けたい」と話し、瀋陽市環境保護局の李超局長は「ペットボトルをきっかけに、家電や廃プラスチックのリサイクルなど川崎が持つ技術の導入を進めていきたい」と話していた。
フォーラムは3日も開催され、環境技術を紹介するプレゼンテーションなどが行われる。
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