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「植物工場」成長見込み参入続々/神奈川

経済 | 神奈川新聞 | 2009年9月26日(土) 15:21

地域や土地を選ばない「植物工場」のビジネスが県内でも広がっている。設備投資や運営コストがかかるものの、季節や天候に左右されずに安定供給が可能だ。関連する業種も成長分野と見込んで参入を始めている。

農業生産法人「グランパファーム」(横浜市中区)は、秦野市戸川の2万8514平方メートルの敷地にある6棟のハウスで、水耕栽培に取り組んでいる。現在はレタスとバジル、クレソンなどのサラダ野菜を手掛ける。

屋根を自動的に開閉させる装置などを備え、コンピューター制御で室温を一定に保つ。水槽の水温や肥料濃度も自動制御だ。阿部隆昭社長は「2年後には屋根や側面に太陽光パネルを備えたハウス2棟を増設し、燃料も自家発電で賄いたい」と意気込む。

2004年9月に設立。まずスーパーや宅配業者向けを中心に取引したが、手間も費用もかさむ包装が必要なため、3年間は赤字だった。納入先を首都圏のホテルなどに切り替え、昨年には黒字に転じたという。今年の売上高は8割増の4億円超を見込んでいる。

液化石油ガス販売、飲料水製造販売「トーエル」(横浜市港北区)は今月1日、日本レストランシステム(東京都渋谷区)と共同で「T&Nアグリ」を設立した。

年内にも、横浜市金沢区のトーエル倉庫で発光ダイオード(LED)を使った人工照明などによる水耕栽培の実験に着手する。生産された野菜は、日本レストランシステムの店舗の食材として納入するほか、一般販売も行う計画。トーエルは「エネルギーと水の経営資源を生かし、魅力ある新規分野を開拓したい」と話している。

資材提供で市場参入を狙う企業もある。「ヴェルデ」(厚木市)は2000年に商品化した人工土壌「ヴェルデナイト」の普及を進める。植物が堆積(たいせき)してできた泥炭の一種を粘土鉱物でコーティングした。「重さは通常の土の10分の1程度で、保水力は約10倍」(田野島昭子社長)が売りだ。

水耕栽培に比べて多品種の生産が可能で、味や香りも濃いものになるという。開発を支援してきた丸紅とともに年内にもシステムの販売を開始する。

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