JR桜木町駅前に建設中の大型複合ビル(19階建て)の開業時期が、2010年春以降にずれ込む見通しになったことが29日、分かった。横浜・みなとみらい21(MM21)地区の玄関口に当たる28街区に位置しており、横浜開港150周年に合わせ当初は09年9月の開業を予定していた。低層部分の商業スペースが埋まらないことが理由という。
事業主体の不動産賃貸テーオーシー(東京都)によると、7階までのスペースには物販や飲食などの店舗が入る計画。しかしテナントが予定通り集まらないため、新築検査ができない状況という。
上層部分(10~19階)には「ホテルニューオータニ」が県内初進出する計画だが、「先行オープンも検討したが、宿泊客がいる中で(他のフロアの)工事はできない」(テーオーシー)との事情から開業を先送りする。大手映画会社3社の共同出資によるシネマコンプレックスなどが入る計画の中層部分(6~9階)も来春以降のオープンになるという。
ビルは94メートルの高さで、総床面積10万5800平方メートル。07年9月に着工した。横浜港に向けて緩やかに弧を描くような外観はすでに姿を現している。
地区内のまちづくりを調整する横浜みなとみらい21は「開発事業の遅れや撤退が増え、MM21地区の印象も気になる。(28街区は)玄関口でもあり、開港150周年の節目でもあるので、早い時期の開業を期待している」と話している。
【】