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不況を逆手、メンテナンスで生き残り図る中小企業

経済 | 神奈川新聞 | 2009年6月15日(月) 00:00

企業の設備投資の冷え込みを逆手に、県内の中小企業が既存設備のメンテナンスに注力して知名度を浸透させている。緊急時への対応力を武器に”便利屋”に徹して存在感を示し、ブランド向上をしたたかに狙う。

「『ここに頼むしかない』という存在を目指す」。船舶エンジニアリング、新星興業(横浜市神奈川区)の向山博文事業本部長が目標を見据える。

ドック外や航行中に船を直す「沖修理」として創業。新造船のエンジニアリングも手掛け、前年は17億円の年商を上げた。技術力を評価されて獲得したのが、海洋研究開発機構の地球深部探査船「ちきゅう」の修繕。神戸港の岸壁で今年春、損傷を起こした推進装置(アジマススラスター)の修理を請け負った。

不況による荷動きの鈍化で海運各社は船隊規模を大きく抑制する方針。修繕・点検もコスト減を狙って海外の港へ流れる傾向が続く。「トラブルが起きれば船主からの依頼でどこにでも駆けつける態勢を整えたい」。従業員には全員パスポートを取得させている。

下請けからメーカーへ―。環境機器の自社開発を本格化させた共立(相模原市)は、ブランド確立へ製品のメンテナンスを強化する方針だ。

前身会社の主力事業だったプラント向け圧力容器や遠心分離器開発の技術を応用し、環境・真空機器の2本柱を育てた。

生ごみ乾燥機の開発で実績を積む一方、発祥事業の真空分野ではほぼ受注が止まった状態。浮いた人員を環境分野へ回し、サービス態勢を整えた。

前年に12億6千万円を計上した売上高は今年、さらに伸びる見通しだ。「地道に信用を築いて新しい市場を広げたい」。上野賢美社長が意気込む。

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