日産自動車(横浜市西区)は14日、電気商用車「e-NV200」を2014年度中に日本市場に投入すると発表した。14年半ばから、スペインのバルセロナ工場で生産を開始する。10年12月に発売したリーフに続き、同社がグローバル販売する2車種目の電気自動車(EV)となる。
e-NV200は、米ニューヨーク市の次世代タクシーにも選定された「NV200」をベースとし、ディーゼル車やガソリン車の商用車と同等の室内の広さや多用途性を備える。これまでに世界で約8万3千台を販売してきたリーフと同様に、走行時の二酸化炭素排出量がゼロになることが最大の特長。また、緊急の際の電源として活用できる電源供給機能や、先進的な通信システムなどを備え、ビジネス用途で活用の幅を広げることを目指している。
日産は現在、e-NV200の効果的な活用法のモデルケースを確立するため、横浜市と協力して具体策を検討している。同市が公用車として利用することや、市民を対象にした車両モニター制度の設置などが候補に挙がっているという。
スペインのバルセロナ市でもe-NV200の活用が具体化しつつあるといい、急速充電器網やEVタクシー専用停車場の整備などが計画されているという。
日産は「e-NV200の公的利用が広がることを期待している。ビジネスユーザーが最も重視するランニングコストについても、同クラスの商用車をリードするレベルを達成する」などとしている。
23日から一般公開される東京モーターショーにも出展する。
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