クリーンエネで注目 水素の普及策探る シンポに議員や企業/川崎
経済 | 神奈川新聞 | 2013年11月11日(月) 23:25
究極のクリーンエネルギーとして注目されている水素の利用促進や水素を使った燃料電池自動車(FCV)の普及に向けたシンポジウムが11日、川崎市幸区のラゾーナ川崎プラザで行われた。国会議員や水素ビジネスに関わる企業などによるパネルディスカッションなどに約200人が耳を傾けた。国会議員や企業、経済産業省などが連携して水素エネルギー政策を協議している「FCVを中心とした水素社会実現を促進する研究会」の主催。
「水素社会実現のシンポジウム」には、同研究会会長の小池百合子氏や事務局長の福田峰之氏(衆院比例南関東)ら国会議員、千代田化工建設、日産自動車、JX日鉱日石エネルギーなどの担当者が出席した。
小池氏は「日本のエネルギー環境は厳しい。水素社会実現のため国民の理解、協力が必要。(水素エネルギーでの)国際競争で日本が金メダルを取れるよう頑張りたい」とあいさつ。企業側はそれぞれの水素事業の取り組みを紹介。千代田化工建設は水素を常温常圧の液体で運搬する技術、日産はFCVの開発状況、JXは水素ステーション構築の取り組みを説明した。
パネルディスカッションでは、水素の安全性や今後の水素普及への課題について議論した。「エネルギーの多様化が必要」などと水素社会の実現促進の重要性を訴えた上で、企業側は「水素インフラ、車、客の三角形を国の政策で支えるべき」「幅広い産業に効果が広がるような政策パッケージが必要」など国の支援を求めた。
川崎市は千代田化工建設と共に「水素エネルギーフロンティア国家戦略特区」を国に申請していることもあり、第1回のシンポ開催地となった。今後、福岡や愛知などでも開催し、水素社会への理解を深めていく。
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