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省エネ、子育て…マンション市場、コンセプト提案型物件が続々/神奈川

経済 | 神奈川新聞 | 2013年10月15日(火) 20:40

学用品をしまえるロッカーを設置するなど、子育てに重点を置いた分譲マンション=グレーシア横浜小机のマンションギャラリー
学用品をしまえるロッカーを設置するなど、子育てに重点を置いた分譲マンション=グレーシア横浜小机のマンションギャラリー

販売を中心に好調が続くマンション市場。不動産会社などがコンセプト提案型の物件を県内で相次いで供給する。省エネや子育て、女性のライフスタイルなどを前面に押し出して差別化を図り、顧客を呼び込んでいる。

東日本大震災以降、普及が進む省エネ住宅。三井不動産レジデンシャル(東京都中央区)は11月上旬から、川崎市幸区のJR新川崎駅や鹿島田駅近くに建設される、超高層分譲タワーマンション「パークタワー新川崎」を販売する。

同社は日立製作所や日立マクセルと、蓄電池とHEMS(ホームエネルギー管理システム)の連携システムを開発し、計670の全戸に導入する。電力料金が安い深夜帯に充電し、昼間に放電して電気代を節約。大規模停電が起きた際も非常用電源で約3時間、冷蔵庫などを使用できる。三井不動産広報部によると、8月下旬からの事前案内会には計千組が来場。「立地条件の良さに加え、省エネや防災などの面も人気を呼んでいる」と分析する。

相鉄不動産(横浜市西区)などは、横浜市港北区に分譲マンション「グレーシア横浜小机」(43戸)を建設する。周囲に幼稚園や小学校、病院がある立地から、子育てのしやすさを重視。教育評論家・尾木直樹さんらが監修した住空間プランを採用した。

外で遊んできた子どもが靴を脱げば、そのまま洗面室や浴室に直行できるよう設計。リビング・ダイニングの一角に、学習机を置くスペースやランドセルなどの学用品をしまえるロッカーを設置した。来年2月下旬の完成予定。販売予定価格は周囲に比べて高い部屋もあるが、担当者は「リーマン・ショック後は事前登録数が伸びない物件もあったが、今回は好調だ」と手応えを感じている。

同市神奈川区には来年2月末、賃貸マンション「ブローテ横浜高島台」(132戸)が完成する。ポーラ・オルビスグループの不動産事業会社ピーオーリアルエステート(東京都品川区)が、女性の多様なライフスタイルに合わせた住まいを提案する。

起きてすぐに調理ができるよう寝室と水回りを近くに配置するなど、家事動線に配慮。仕事に育児にと多忙な女性のために、美肌に効果がある「酸素美泡湯」を一部住戸のバスシステムに採用する。屋上には菜園を備え、敷地内に認可保育所などを誘致する。12月上旬から入居者を募集する東急リロケーション(東京都渋谷区)は「入居者募集前にしては比較的多い数の問い合わせが寄せられている」と話している。

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