医療用検査機器大手シスメックスの子会社・理研ジェネシス(東京都)は川崎市内に遺伝子解析施設「理研ジェネシスイノベーションゲノムセンター」を開設し、5月から稼働させる。患者の全遺伝情報(ゲノム)を基に個人に効果的な治療法を選択するゲノム医療の推進に寄与していく。
施設は、ライフサイエンス分野の研究開発拠点が集積する川崎市川崎区の殿町国際戦略拠点「キングスカイフロント」にある県の再生・細胞医療の産業化拠点「ライフイノベーションセンター」内に開設。
遺伝子情報を持つDNAの塩基配列を同時並行で大量に読み取る次世代シーケンサーと呼ばれる最新鋭の解析装置などを活用し、さまざまな遺伝子解析サービスを製薬会社や大学などに向け提供していく。
理研ジェネシスは「規模の面でも受け入れ態勢を充実させ、ゲノム医療の発展を後押ししたい」とした。
同社は、理化学研究所の遺伝子解析技術を受け継いだベンチャーとして2007年設立。16年にシスメックス傘下に入った。県内には横浜事業所なども置く。