横浜市内のホテル業界でクリスマス、年末年始の宿泊予約が好調に推移している。ことしは曜日回りが良いことが背景にあるが、一方で、高額なおせち料理の売れ行きが良いというホテルも。業界では「消費者の間に、日常に彩りを加えるだけのゆとりが出てきた」とし、景気回復の兆しと受け止めている。
ことしは22日から24日のクリスマスイブまでの3連休が土、日、月曜、さらに来年1月4日が金曜と、曜日回りが良いのが特徴。長期の休みを取得する人も多いようで、多くのホテルで1月4日ごろまで予約が埋まっている。
「26日を除き1月4日までほぼ満室。最近は直近傾向が強いが、ことしは動きが非常に早かった。リーマン・ショック以前のような景気の良さを実感している」と話すのは、パンパシフィック横浜ベイホテル東急(横浜市西区)。クリスマス、正月のレストラン予約も順調で、「このまま推移すれば売り上げは前年実績を上回りそう」と期待を寄せる。
横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ(同)も22~24日の3連休や、大みそかから1月2日にかけては満室。12月の稼働率は前年同月比3ポイント増の見込みという。「ビュッフェレストランは、11月後半から予約が取れない状況。(客は)価格に見合う価値があると判断してくれているのだと思う」
横浜ロイヤルパークホテル(同)も、1月4日まで90%近くの高稼働の状況が続く。来年、開業20周年の節目を迎えるに当たり、大みそかは地上277メートルのスカイラウンジで初のカウントダウンイベントを企画。「良い形で新しい年を迎えたい」と意気込む。
ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル(同)は、大みそかなどのほか、1月4日も満室となっていることに関し、「冬休み前半は遠方へ帰省するなどして過ごし、後半は近場のレジャーを楽しむ人も多いのでは」とみる。
一方で、和・洋・中の三段重のおせち料理(3万6570円)が、当初予想を大幅に上回る売れ行き。「景気が冷え込んでいるときは、生活必需品以外の物の予算が削られる。(消費者の間に)日常生活に彩りを加えることにまでお金を回す余裕が出てきたのでは」と話している。
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