温泉旅館の運営などを手がける星野リゾート(長野県軽井沢町)は19日、箱根町湯本茶屋で「界 箱根」を28日に開業すると発表した。同社が県内に進出するのは今回が初めて。
同社によると、既存の旅館の施設を買い取り、改修して利用。総事業費は約15億円で、年間で宿泊稼働率70%を目標に掲げ、約1万8千人の来客を目指す。
客室は全31室で、洋室8室と和室23室を用意。1泊2食付きで1人3万~6万5千円。大浴場のほか、客室にも温泉を引いている。小田原港でとれた魚介類のほか、地元の野菜などを使った食事を季節に合わせて提供する。
また、箱根町の伝統工芸「寄せ木細工」についてスタッフが解説するコーナーや、手土産品の販売スペースなども設け、地元の工芸品や文化などを宿泊客に知ってもらうことに重点を置くという。
同社の星野佳路社長は「箱根への進出は念願だった。“日本再発見”をテーマに地域色を前面に打ち出していきたい」と話している。