ユーコープ事業連合が、発泡スチロール製のトレーを使わない「ノントレー商品」の普及に努めている。2020年には現在の10倍に相当する年間100万パックの販売(精肉、鮮魚、総菜などの合計。宅配を除く)を目標に掲げる。啓発活動も併せて行い、“脱トレー”を進めることで、環境負荷低減につながることをアピールしていく。
ユーコープは2010年8月から、店内に精肉加工施設のある13店舗でノントレーの精肉を扱っている。産地指定の鶏モモ肉と豚細切れ肉の2品で、ビニールの袋に入れて販売している。
「トレーのリサイクルの手間がかからない」「かさばらない」など好評の声がある一方、利用状況はトレー商品の1~2割にとどまるという。「トレー商品のほうが、見栄えが良いと感じる人が多いようだ」と担当者は分析する。
11月14日から12月4日にかけては、コープかながわの4店舗で、消費者の意識調査を環境省と共同で実施。どういう理由で、トレー商品(またはノントレー商品)を選んだかなどを来店者に尋ねた。環境省もポスターなどを使い、3R(リデュース=削減、リユース=再使用、リサイクル=再資源化)の啓発に努めた。
ユーコープとしては今回の調査結果を今後の普及に役立てる方針。担当者は「ノントレーは現状では手作業のため、人件費がかかるといった課題もある。普及にあたっては長期的な視点で取り組んでいきたい」と話している。
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