
紳士服や百貨店業界で、ウォームビズ商戦が熱を帯びている。腹巻き付きのボクサーパンツといったユニークなアイテムも登場。各社は、東日本大震災をきっかけに広まった消費者の節電意識は依然高く、暖房を控える傾向は今冬も続くとみて、機能性やファッション性を追求した商品を増やしアピールに努めている。
紳士服の「AOKI」(横浜市都筑区)の今シーズンのテーマは「ハイブリッドウォームビズ」。ファッション性を取り入れつつ、温かさや快適性を追求したという。
若い客層を中心に支持されているというスリーピース(ジャケット、ベスト、ズボン)スーツは前年比1・2倍以上の品ぞろえで展開。信州大学繊維学部との産学協同研究により開発された、外気温の変化により衣服内の温度を調整できるスーツ、発熱・保温機能付き肌着なども投入している。
オフィスでも快適に-。そごう横浜店(同市西区)紳士洋品売り場は、男性用のタイツ、腹巻き付きボクサーパンツ、ズボンの下にはくレギンスなどの商品を色、柄豊富に用意した。
腹巻き付きボクサーパンツはレーヨン、綿、ポリウレタン製で、薄手のため、スーツの中に身に着けていても、かさばらないのが特徴。タイツはひざ下に柄が入っており、ズボンからのぞく足元は一見、靴下をはいているかのよう。はく人の抵抗がないよう作られている。
ウォームビズ商品は11月に入ってから動き出し、現在の売れ行きは前年比50%増。「客層は幅広いのですが、意外にも、年配の方のほうが、派手な物を購入されていきますね」と担当者は話している。
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