日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」をカーシェアリングする新築マンションが横浜市港北区に登場する。今月末に入居が始まる三井不動産レジデンシャルの分譲マンション「パークホームズ大倉山」(177戸)では敷地内にリーフ1台を設置。EVのバッテリーは非常用電源としても利用することで、入居者にとって環境への優しさと非常時の安心を実感できるメリットがある。
カーシェアリングとともに「宅配レンタカーサービス」を導入することが特徴。三井不動産レジデンシャルと「日産レンタカー」ブランドとして展開する日産カーレンタルソリューション、宅配ロッカー最大手のフルタイムシステムの3社が手掛ける。
リーフは近所での買い物など短距離利用向けを想定。敷地内にEVの専用駐車場と充電器を設置。リーフを常に充電状態にしてあるという。担当者によると、入居者のうち約30人が登録しており、1台につき50人前後の利用者がいる通常の場合よりも配車に余裕があるという。
リーフに乗る場合はパソコンや携帯電話などで予約。乗車前にエアコンを効かせて自分好みの温度に設定するなどマイカー感覚で乗ることができる。
一方、遠距離での移動や週末の家族旅行などでは希望の車種のレンタカーをマンションまで届けるサービスを導入。宅配ロッカーを使って鍵を貸し出す。担当者は「マイカーを所有せずに必要な時に利用するという新たな価値観を実感してほしい」とする。
マンションには集会室を非常時の防災拠点として設定。リーフの駆動用バッテリーを集会室用の分電盤につなげ、非常用電源として活用できる。停電時にはテレビやラジオ、照明、携帯電話20台分の充電が最大10日間可能という。三井不動産レジデンシャルは、首都圏のマンションを中心に順次導入していく考えだ。
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