
横浜銀行(横浜市西区)は、発行金額の一部で学校に必要な物品を購入し、寄贈する私募債の第1号案件を引き受けた。発行した総合建設業のキクシマ(同市港南区)の希望に応じて6日、聖光学院中学・高校(同市中区)にプロジェクター5台を寄贈した。
横浜銀は7月から、社債の一種「〈はまぎん〉CSR私募債~夢みる未来~」の取り扱いを始めた。横浜銀が企業から私募債を引き受ける際、0・2%相当額の図書やスポーツ用品などを購入。主に県内と東京都西南部の国公立・私立学校に寄贈する仕組みだ。
発行企業が寄贈先を指定でき、キクシマは菊嶋秀生社長の母校である同校を希望。発行額は2億円だったため、学校側の要望を踏まえて40万円相当のプロジェクター5台を贈った。理科や英語、パソコンを使う授業などで活用するという。
横浜銀の前迫静美取締役常務執行役員から目録を受け取り、工藤誠一校長は「卒業生が活躍し、生徒に役立つ形で寄贈していただいたことは大変うれしい。(菊嶋社長は)初めて担任した生徒。卒業から33年たっても絆があることを誇りに思う」と感謝。菊嶋社長は「お世話になった母校の発展に多少でも関われると、うれしい気持ちでいっぱい」と話した。