
大人用紙おむつ専門メーカーの光洋(横浜市金沢区)は、業界で初めて前後の区別なくはける大人用紙パンツを開発した。10月10日から発売する。着用者が自ら交換しやすくなるほか、介護者の負担が軽減するとしている。
下着のようにはくだけで自分でも交換できる紙パンツは前年比8%増(日本衛生材料工業連合会調べ)と、手軽さが受けて堅調な伸びを示している。ただ、従来の紙パンツは前後を間違えると漏れの原因となるため、ほとんどは前後の確認ができるよう「うしろ」と表記されている。
しかし、視力の衰えや認知症などによって前後の判別が難しい着用者が少なくなく、前後が分かりづらいとの不満が上がっていた。家族や介護者にとっては体を支えながらのパンツ交換が大きな負担となっていた。
同社は、開発を1年半前にスタート。自社開発した一分丈のボクサータイプの紙パンツに漏れやずれを抑えるギャザー構造を加えるなど改良を重ねて、前後どちら向きでも体の形にぴったりとフィットする紙パンツを生み出した。吸収体を前後をぴったりと包む長さにし、全面伸縮の柔らかい素材を使うことで快適性も追求した。
「ディスパース オンリーワン 横モレ安心 前後フリーパンツ」は薄型と長時間タイプの2種類。価格はオープンプライス。9月26日から28日まで東京ビッグサイト(東京・江東)で開かれる「国際福祉機器展H.C.R.2012」に出展する。
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