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消費増税で県内産業界、内需冷え込み懸念/神奈川

経済 | 神奈川新聞 | 2012年6月23日(土) 10:50

社会保障と税の一体改革関連法案の衆院採決が来週に控える中、県内の産業界も消費増税の行方を見守っている。野田内閣は消費税を2014年4月に8%に引き上げ、15年10月に10%に引き上げる方針だ。内需の冷え込みなど影響を懸念する声が高まっている。

浜銀総合研究所・小泉司主任研究員の話 消費税が2014年4月に8%に引き上げられるとすれば、13年度後半から駆け込み需要が出てくるだろう。個人消費の大幅増が見込まれ、わが国の成長率が再び高まってくるため、13年度の実質GDP(国内総生産)成長率は1・4%と比較的高い伸びになるだろう。

しかし、駆け込み需要が大きい分、反動が大きくなる。15年10月とされる10%まで消費税が引き上げられた後の反動減は過去の消費増税後よりも大きく出てくるかもしれない。

日本の基礎的財政収支は大幅な赤字で財政健全化が急務となっている。財政を見直す中で、消費増税は財政再建の有力な選択肢である。日本の財政が今後も悪化し続ければ、長期金利の上昇などが懸念される。消費税率の引き上げが決まれば世界のマーケットからは財政再建に対する前向きな姿勢として評価されるだろう。

◆海外比重を高め

「増税が実施される時期を見越して海外事業の比率を高めていきたい」

研究用分析機器などを製造販売するバイオクロマト(藤沢市)の木下一真社長は強調する。価格競争が厳しい製造業。同社が手掛ける半導体製造装置用部品の販売価格は10年前の半分以下にまで下がった。

増税分を価格転嫁すれば取引先離れも招きかねない。「(価格に上乗せできずに負担を抱え込み)利益が出せない事態も懸念される」(木下社長)。対応策は海外市場への輸出拡大。現在、売上高の1割程度にとどまっているが、8%に増税される2年後をめどに7割程度に高めたい考えだ。

◆車1台分の上昇

「消費税の増税額だけで車1台が買える」。川崎や横浜で超高層マンションを分譲している大手不動産関係者はため息をつく。

物価に上乗せされる消費税の増税は物価上昇と同じ影響が出る。つまり、現金や預貯金をはじめ賃金や年金が実質的に目減りする。そのため不動産をはじめ自動車や高級家電など高額商品ほど影響が大きい。

不動産の消費税は土地には掛からないが建物に課税される。2千万円の建物を購入すれば現行の税率5%だと税負担は100万円。10%になれば一気に200万円に膨れ上がる。業界は、増税後に買い控える動きを最も警戒している。

◆消費意欲が低下

生活必需品を扱うスーパー業界でも懸念が尽きない。消費税を含めた総額表示が一般的。値ごろ感が出るよう切りの良い金額で販売する店舗が少なくない。

横浜市内の関係者は「消費者は価格にシビアで、その傾向は一層強まるはず。増税分をすべて価格に上乗せするのは厳しい」。

高島屋横浜店の仲田勝彦店長は「社会保障制度を考えると将来的には増税は必要」としながらも「現在の経済環境で増税を行うのは、景気に与える影響が大きく消費マインドの低下が懸念される」と話した。

直売所で野菜を販売する横浜市の農家男性は「個人直売所は値段設定が50円区切り。増税による資材値上がり分などを足したくてもできない」と悩む。

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