1. ホーム
  2. ニュース
  3. 経済
  4. 中小企業10社、世界最大の家具・デザイン見本市に出展準備 横浜

中小企業10社、世界最大の家具・デザイン見本市に出展準備 横浜

経済 | 神奈川新聞 | 2017年3月23日(木) 02:00

試作品を持ち寄り、デザインや素材の検討を重ねるYMVのメンバーら=2016年10月、横浜市中区
試作品を持ち寄り、デザインや素材の検討を重ねるYMVのメンバーら=2016年10月、横浜市中区

 横浜市内の製造業を中心とする中小企業10社が連携し、イタリアで4月に開かれる世界最大の家具・デザイン見本市「ミラノサローネ」への出展準備を進めている。板金加工や溶接といった各社の得意分野を生かし、金属の素材感が花の美しさを引き立てるデザインの花器を製作。産業デザイナーらとコラボレーションし、横浜発のものづくりの技術力を世界にアピールする。

 ミラノサローネは4月4~9日(現地時間)に開催。横浜青年経営者会の有志でつくるグループ「ヨコハマメーカーズヴィレッジ(YMV)」が1年以上かけて準備を進めてきた。同展には12種類の花器を出品する。1つの品につき2~4社で共同製作。各社とも通常業務の傍ら、通常の工業規格品と一線を画す自由なものづくりに挑む故、より緻密な作業が求められた。

 上部のねじを回すと5枚のアルミ板が動き、花が咲いたり閉じたりするように見える花器「開く花器」は、機構部品製造販売のオースズ(同市港北区)が得意とするトルクヒンジを設計・製作。内側にある水受けの溶接はレーザー溶接などを手掛ける中越工業(同市都筑区)が行い、同社専務取締役の河上洋平さんは「難しい形状で、水漏れしないように仕上げるのに苦心した」と明かす。

 「横浜は国内有数の工業都市にもかかわらず、中小製造業が集積しているイメージがない」。YMVのリーダーで、プレス金型製作ニットー(同市金沢区)社長の藤澤秀行さんは指摘する。若手経営者に共通するその思い。一つの解決策として、デザインと融合したものづくりや新たな販路開拓に乗り出した。

 板金加工を得意とし、同市都筑区に工場を構える落合製作所の取締役、落合健一さんは「自社が培ってきた強みに連携各社の技術を補った上、デザインの力を掛け合わせたのがYMVの新しさ。商機拡大にもつながる」と説明。藤澤さんは「新しい取り組みを通じて、現場が活気づく」ことを副次的な効果に挙げた。

 今回の製品開発や出展準備は、経済産業省のふるさと名物応援事業補助金(JAPANブランド育成支援事業)を活用。YMVを支援する横浜企業経営支援財団(IDEC)を通じて異業種にも協力の輪が広がり、現地で装飾に使う花材の一部は、生花を急速冷凍することで長持ちを実現した「フリーズドライフラワー」の普及を手掛けるフローラル工房桂(同市都筑区)が提供する。

 原価計算から製作、販売に至るまで「新しい発想のものづくり」と藤澤さんは説明する。各作品3~10点ずつの在庫売り切り型とするのは、YMVのブランド力を高める狙いからだ。「日本の工業製品に求められる『早く、安く、良いモノを』という概念を脱し、ブランド力を含めた価値で勝負したい」

製造業に関するその他のニュース

経済に関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング