
食生活の多様化に伴い、日本に輸入されるチーズが増えている。横浜税関によると、横浜港は輸入数量、金額とも24年連続で全国1位。川崎港を合わせると輸入実績は全国の6割強を占めており、日本最大のチーズの輸入拠点となっている。
同税関によると、2011年の全国の輸入数量は前年比8・1%増の21万5261トン、金額は8・0%増の885億5500万円だった。リーマン・ショックに伴う世界経済の減速で一時伸び悩んだが、10年から回復している。
横浜港も順調に推移しており、11年の全国の輸入実績に占めるシェアは数量で51・6%、金額で49・6%といずれも半数を占めた。数量、金額とも2位の神戸港に次ぐのが川崎港。全国シェアは数量で15・2%、金額で13・7%となった。
同税関によると、横浜港や川崎港には古くから乳製品を扱う低温倉庫が立地するほか、大手乳業メーカーの工場が県内にあることなどが輸入実績が高い理由という。
大手乳業メーカーの森永乳業によると、同社が販売する米国産粉チーズ「クラフトパルメザンチーズ」は国内に流通する全量を横浜港で扱っている。担当者は「定番のスパゲティに加えて、サラダやリゾットなど幅広く使われており増加傾向にある」と説明する。
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