コロナ禍で大きな変化を迎えたMICE施設やイベント業界。地域経済にどんな影響をもたらしているかを探る。
「はっきり言って、この業界は死んでいた」
新型コロナウイルス感染拡大初期の2020~21年をそう振り返るのは、イベント制作・広告代理店の横浜アーチスト(横浜市中区)営業部の須田佑貴部長。イベントが激減し、一気に仕事はなくなった。60年以上の歴史を持つ同社も、初めて赤字を計上した。
しかし、昨年後半から人流が回復しだすと、仕事は徐々に増加。イベントのキャンセルもなくなり、一時期はがら空きだったイベント会場も、「今は埋まっていて取れない時もある」。長らくイベントが開催されていなかった反動もあってか、「コロナ禍前と比べ、来場者は1・5倍ぐらい増えているように感じる」と手応えをつかむ。
大型イベントがあれば
復調MICE・神奈川の現場 需要増加、人手不足が課題に
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昨年8月にMM21地区で行われた盆踊りイベント。コロナ禍の影響が和らぎ、人出も増えている(横浜アーチスト提供) [写真番号:1156258]