新型コロナウイルス禍で打撃を受けた鉄道事業者。行動制限の緩和に伴い、回復の兆しは見えるが、感染再拡大やエネルギー価格の高騰などで予断を許さない状況が続く。ウィズコロナ、アフターコロナ時代の戦略をどう描くか。小田急電鉄(東京都)の星野晃司社長に聞いた。(聞き手・佐藤 百合)

─2022年9月中間連結決算は、鉄道やホテル業が回復したものの、感染「第7波」の影響で、23年3月期の連結業績予想を下方修正した。対策は。
「まずは傷んだ足元を回復する。業務の効率化、無駄を排除して、売り上げが伸びなくても利益をしっかりと確保する。21~23年はグループを挙げて、効率化をベースとした体質変革をしようとしている」
「基盤ができた上で、その後に目指すのは、地域価値創造だ。事業を営んでいる地域をまずは活性化させて、われわれもサステナブル(持続可能)に成長しようと思っている」
─具体的には。