少子化などの影響で私立大学を取り巻く経営環境は厳しさを増している。2028年に創立100周年を迎える神奈川大学(横浜市神奈川区)は、難しい時代をどう乗り越えようとしているのか。今春、理事長に就任した日野晶也氏に、今後の経営戦略を聞いた。(聞き手・岡本 晶子)

─まずは抱負を。
「私自身、経営者としての経験は全くない。理事長は経営について責任を持ち、全体を監督する立場。今まで体験していなかった責任の重さを感じている」
「昨年みなとみらいキャンパス(同市西区)を開設した。横浜は米田吉盛氏が大学の前身・横浜学院を創設した地。23年度には理工系学部を再編成し、理学部が湘南ひらつかキャンパス(平塚市)から横浜に移転、全学部が横浜に集結する。28年の創立100周年を前に、今こそ原点回帰し『YOKOHAMAの総合大学』として広く発信、学校法人のブランド力を強化し、社会に貢献したい」
─経営の厳しい私大が多いと言われている。