新型コロナウイルス禍で休業していた横浜市緑区の飲食店街が「昭和レトロ」を伝えるポスターを作製し、再起を図っている。
JR横浜線中山駅南口の線路沿いにあるスナックや小料理屋の店主が手を携え、感染防止対策を徹底して常連客を迎える。線路近くに約40店が軒を連ねる緑新栄会。半世紀ほどの歴史があり、レトロな雰囲気ゆえ「緑区遺産」の第1号となった。
しかし、周辺の工場が減るなどの変化で客が減り最盛期の約80店から半減、さらにコロナ禍が追い打ちをかけた。今年は営業できたのが1週間ほどという店が大半で、夜の街は真っ暗だった。
会長の山越正己さん(73)は「店は何とか生き延びた。再開できてお客さんに会えるのがうれしい」と話す。
「昭和レトロに酔いましょう」と書かれたポスターは10月下旬に張り始めた。店主たちは七夕飾りや盆踊りが再開できる日を心待ちにしている。(小野 明男)