
異例の春、再び─。新年度を迎えた1日、県内企業の多くは入社式を開いた。
式の中止やオンライン開催が相次いだ昨春からは一転、感染防止策を徹底した上での対面実施が主流に。新型コロナウイルス禍で新入社員の門出を祝うために、各企業がさまざまな形を模索した一日だった。
対面式の横浜銀行「自分磨きを」
横浜銀行(横浜市西区)は、本店に併設されたホールでグループの入社式を開いた。昨年は新入行員が配属先の支店でビデオメッセージを視聴する形式だったが、「採用面接も研修も大半がオンラインの中、一生に一度の式だけは一堂に会する場としたかった」(担当者)。

大矢恭好頭取は166人の新入社員に「金融のプロとして、お客さまのニーズに応えられるよう『自分磨き』を継続してほしい」とエールを送った。
昨春は入社式を中止した情報処理のアイネット(同)も、対面での実施に踏み切り、同区のホテルで66人の船出を祝した。緊急事態宣言の解除や、対面を望む新入社員の声を踏まえ、例年より短い30分での開催に至ったという。
坂井満社長は「アイデア次第でいろいろなビジネスができる。今までの経験を生かしてほしい」と呼び掛け、新人の野口綾香さんは「同期と顔を合わせてコミュニケーションが取れたのは貴重だった」と喜んだ。
併用のノジマ「対応、挑戦、努力続けて」
オンライン一転、今年は対面重視型に 神奈川の企業で入社式
パシフィコ横浜で行われたノジマの入社式。オンラインとのハイブリット形式での開催で、会場では約400人が参加した [写真番号:568004]
間隔を空けて座る新入社員に対し、訓示する横浜銀行の大矢頭取=横浜市西区 [写真番号:568916]