横浜・みなとみらい21(MM21)地区にあるヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル(横浜市西区)、横浜ベイホテル東急(同)、横浜ロイヤルパークホテル(同)がコロナ禍で苦闘している。
足元のMM21地区には外資系ホテルの進出も相次ぎ、競争激化が避けられない。光明を見いだすための挑戦を追った。

できたての弁当を配送業者のスタッフに手渡し、ホテルマンは丁寧に頭を下げた。
「お気を付けてお願いします」
スタッフは中身が傾かないよう大型の保温バッグに入れると、自転車で目的地へと走り去った。
横浜・みなとみらい21(MM21)地区の3ホテルでつくる「三銃士」の一つ、横浜ロイヤルパークホテル(横浜市西区)のテークアウトサービスが評判を呼んでいる。
弁当を調理するのはレストランの専属シェフたちだ。本来は店舗でしか味わえない自慢の逸品をふんだんに盛り付け、店頭販売だけでなくデリバリーにも対応する。
配送を担うベンチャー企業のスカイファーム(同)によると、昨年9月のスタート以降、週末を中心に近隣住民らの利用が相次ぐ。
「ホテルの味がいかに愛されているかを再認識できた」
同ホテル運営会社の料飲業務企画課長、黒島大治(50)はそう話す。