新型コロナウイルスが広がっている中でも、その店は活況だった。買い物客が次々と足を止め、陳列された商品を手にする。
≪貼って剥がせるシール壁紙 10センチ単位 98円≫
≪見せてもおしゃれな金具 498円≫
≪組み立て簡単 60秒 スノーヌードツリー150センチ 4980円≫
DIYの自社開発商品が並ぶ店内で、ホームセンター大手のカインズ(埼玉県本庄市)の曽根佑司マネジャーは「開店して5カ月ほどですが、大変ご好評いただいています」と笑顔を浮かべた。
業界最大手の同社はこれまで郊外店を中心に展開してきたが、今年7月、ライフスタイル用品に特化した都市型店舗「Style Factory(スタイルファクトリー)」を海老名市内に初めて出店した。
首都圏への進出の背景にはコロナ禍で発生した「特需」がある。
経済産業省の「商業動態統計」によると、ホームセンター業界全体の売上高は5月から4カ月連続で前年比を1割超上回った。同社でも日用品やDIY素材、園芸用品を求めて、多くの買い物客が来店したという。
広報担当者は「自宅で快適に過ごすためにリフォームをしたり、趣味で園芸を始めたりするお客さまが多かった。売り上げが好調だったのは需要と弊社の商品がマッチしたからと受け止めている」と話す。
コロナ禍追い風に
DIY、見栄えする普段着… 「外出自粛」がもたらした特需
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ホームセンター大手のカインズは今年7月、ライフスタイルに特化した店舗「Style Factory」を大型商業施設「ららぽーと海老名」に出店した=海老名市 [写真番号:463410]
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アパレル通販「日本ランズエンド」では今秋、カシミヤニットが人気を集めている(同社提供) [写真番号:463415]