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戦後ジャズ原点再び 3日から横須賀で催し

カルチャー | 神奈川新聞 | 2016年9月2日(金) 02:00

日本における戦後ジャズの一大発信地となった横須賀の進駐軍クラブ
日本における戦後ジャズの一大発信地となった横須賀の進駐軍クラブ

 国内第1号の米兵向けクラブができた。東洋一と言われる進駐軍のEMクラブがあった。街を歩けば、ジャズが聞こえた。戦後ジャズの原点と言われる横須賀市で3、4日、街全体をジャズが彩る「ヨコスカトモダチJAZZ」が開催される。プロアマ合わせ、約400人のプレーヤーが集結して音をかき鳴らす。


◆最盛期124店
 終戦間もない1945年9月。田浦にあった海軍兵舎が国内初の米兵クラブになった。敵国文化として禁止されていたジャズのリズムが再び鳴り出した。復員した旧陸海軍の軍楽隊員が、生きるために楽器を持って横須賀を目指した。生演奏を聞かせる店は、最盛期には124軒を数えた。

 その頂点にあったのが、本町にあった進駐軍クラブだった。横浜や都内のそれをしのぎ、東洋一ともてはやされた。慰問と称し、ルイ・アームストロング、フランク・シナトラらが来日した。渡辺貞夫、秋吉敏子さんら日本の一流どころもステージに立っていた。

 だが、90年には進駐軍クラブも解体。「ジャズの街」の空気は薄れていった。「このままではその歴史、記憶がなくなってしまう」。無形の遺産を後世に伝え、さらに町おこしにもつなげようと、有志が昨年12月にヨコスカ・ジャズ協会を設立。今回のイベントへとつなげた。

 代表理事の長坂利広さん(50)は「横須賀は戦後ジャズの隆盛の地、そして文化の発信地だったのに、いつの間にかジャズが市民生活から遠いものになってしまった。今回のイベントを機に気軽に触れてもらい、その歴史や魅力を知ってほしい」と話した。

 両日ともに正午~午後8時半。汐入からどぶ板通り、横須賀中央周辺の路上やライブハウス、バーなど12会場ほどが設けられる。パスポート制のチケットは2日間共通のみで前売り5千円、当日6千円(ともにドリンククーポン2枚付き)。問い合わせは、実行委員会電話080(4473)0550。


ヨコスカ・ジャズ協会が定期的に開催しているライブの様子
ヨコスカ・ジャズ協会が定期的に開催しているライブの様子
 
 

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