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「おかえりなさい」出迎えに感謝 辻村深月、「東京會舘」テーマにした新刊発売

カルチャー | 神奈川新聞 | 2016年8月13日(土) 11:12

トークショーに出演した直木賞作家の辻村深月(右)
トークショーに出演した直木賞作家の辻村深月(右)

 直木賞作家の辻村深月(36)がこのほど、東京・代官山にある「蔦屋書店」で、新刊「東京會舘とわたし(上・下)」(毎日新聞出版)の発売を記念したトークショーを開催した。ファン50人が集まり、制作秘話などについて熱心に耳を傾けた。

 東京會舘(東京都千代田区)は、1922年に創業した日本を代表する国際的な社交場。2015年1月に立て替えのため営業を一時終えるまでは、芥川賞や直木賞などの受彰者会見や授賞式が行われるなど、文学界にとってゆかりがある場所だった。

 実在する建物をテーマに選んだのは、辻村が同所で結婚式を挙げた事がきっかけ。「次は直木賞を獲って帰ってくる」と伝えた後に直木賞に輝き、従業員が「おかえりなさい」と出迎えてくれたという自身のエピソードを新聞に掲載した所、同社社長から手紙をもらい、「東京會舘をテーマにした物語を書きたい」と辻村が提案。全面協力を受けた辻村は「客室内などはもちろん、普段は入ることができない調理場など、隅々まで見せてもらった」と感謝した。

 作品は、海外バイオリニストのコンサート、灯火管制下の結婚式、未知のカクテルを生むバーテンダー、直木賞を受賞した青年など、會舘に集う人々のドラマに光りをあてた10章で構成されている。

 刊行を記念し、系列のレストラン「銀座スカイラウンジ」(東京都千代田区)では、辻村がその味に衝撃を受けたというマロンシャンテリー(栗を使ったお菓子)や、コンソメスープなどを楽しめる特別メニューが登場している。価格は6500円(サービス料は別)で9月30日まで。


 
 

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