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旬感 佐々木蔵之介「BENT」に思う

カルチャー | 神奈川新聞 | 2016年7月9日(土) 19:49

舞台「BENT」の一場面
舞台「BENT」の一場面

 俳優の佐々木蔵之介(48)が主演する舞台「BENT」が、東京・世田谷パブリックシアターで24日まで行われている。「改正された法により、それまで保障された権利がはく奪される」というセリフは、10日に投開票される参院選を前にしたいま、胸に大きく響いた。

 ナチスドイツの強制収容所を舞台に、ユダヤ人の大量虐殺の裏に隠された、男性同性愛者の迫害にスポットを当てた。史実に基づいた物語だ。

 男性同性愛者への風当たりが強くなったのは、法が改正された1935年。収容者では政治犯、刑事犯など、拘束要因が一目で判別できるよう、胸に印を付けることが強要され、ピンク色の下三角形を付けた男性同性愛者は、最下層とされた。

 佐々木は収容所で出会った、俳優の北村有起哉(42)と愛を育む同性愛者を演じる。2人は役作りのため、丸坊主に。10キロ減量した北村は、ほほがこけ別人のようだ。

 強制労働時は目を合わせることもままならない2人だが、唯一与えられた3分の休み時間に、立ったまま互いに触れ合うこともなく、言葉だけで想像のセックスをする。上半身裸になって、叫ぶたびに腹の筋肉が波打つ。つばを飛ばし、体当たりで臨んでいる。

 参院で3分の2議席以上を得れば、日本国憲法の改正が近づく。自民党が、97条に記された基本的人権を改憲案で削除していることを、どのくらいの人が認識し投票日を迎えるだろうか。

 憲法改正が実現したら、享受している権利を失ってしまうかもしれない。「変わったのは、あの時」と、後世に後悔しないよう、選ぶことができる尊さを、互いにもう1度考えたい。





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