
川崎市と韓国・富川(プチョン)市の友好都市提携締結20周年に合わせ、韓国から3人のオペラ歌手を迎えた特別演奏会が18日、JR川崎駅西口のミューザ川崎シンフォニーホールで行われた。会場の約1100人が日韓の音楽家がつむぐ美しい調べに魅了された。
日本・韓国文化音楽交流実行委員会(斎藤文夫委員長)の主催。同実行委は昭和音楽大(麻生区)の卒業生を中心とする「テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ」を7月に韓国に派遣し、現地での日韓合同演奏会を準備しており、訪韓に先立つ特別演奏会として企画した。
第1部は韓国のキム・スヨンさんら男女3人と日本人女性2人の5人のソリストがオペラ「蝶々夫人」「カルメン」などの代表的な歌を優美な歌声で独唱。約70人のテアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラが星出豊さんの指揮で協演した。第2部では合唱団約280人が加わり、べートーベンの「第九」(交響曲第9番)を歌い上げた。
演奏会に先立ち、斎藤委員長は「多くの在日韓国人と仲良く共生してきた川崎の街として、日韓両国の発展にこれからも協力していきたい」とあいさつ。駐横浜韓国総領事館の朱(ジュ)重(ジュン)徹(チョル)総領事は「川崎市は日本を代表する多文化共生の街。最近はヘイトスピーチ(憎悪表現)の禁止のために積極的に取り組んでいる。外国人とともに生きるために頑張る市民に心から敬意を表したい」と述べた。