
川崎市と韓国・富川(プチョン)市の友好都市提携締結20周年に合わせ、若手音楽家でつくる川崎のオーケストラと現地の楽団とが共演する合同演奏会が7月に韓国で行われる。さまざまな文化交流の中でメーンの記念事業となり、川崎から現地入りする訪韓団は200人規模に膨らむ予定だ。
市民団体や大学でつくる実行委員会(委員長・斎藤文夫市日韓親善協会会長)が昨年10月に発足し、将来が期待される若い才能の活躍も願って企画した。
交流では、昭和音楽大(麻生区)の卒業生を中心に結成された「テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ」の演奏家67人を送り出し、7月20~22日に韓国で3公演を行う。
合同演奏会は富川市で22日に開催。友好10周年の時にミューザ川崎シンフォニーホール(幸区)にも演奏に来た富川市フィルハーモニック・オーケストラと共演する。川崎市の福田紀彦市長ら訪問団や実行委、市民交流グループも招待席で見守る予定だ。
訪韓に先立つ6月18、25日にはミューザ川崎などで韓国からソリストを迎えた特別演奏会も開催。収益金や寄付金を演奏家の渡航費などに充てる。
19日、記者会見した斎藤委員長は「川崎と韓国のつながりは古い。しっかりと友好を深めていくきっかけにしたい」。昭和音楽大客員教授で指揮者として現地入りする星出豊氏は「音楽を通して韓国の人とも兄弟でありたいし、世界の平和を祈りながら棒を振りたい」と意気込みを語った。
両市の友好都市協定は、在日コリアンが多く住む桜本の商店街役員の富川市訪問をきっかけに市民、文化交流が広がり、1996年に締結した。