横浜出身の歌手、小田和正さん(68)が30日、全国ツアーを開始した。熊本地震の被災地に心を寄せながら、オフコース時代の名曲を含め、29曲を披露した。
静岡エコパアリーナ(静岡県袋井市)のステージに立った小田さんは冒頭、思いを込めた。「2011年と同じようにツアーのリハーサル中に地震があった。かたずをのんで見守っていて今日という日を迎えた。自分たちが何をしたらいいかは、ツアーを続けていく中で考えていきたい」
地震後の20日に発売予定だった初のベストアルバム「あの日 あの時」。一時は発売自粛も考えたが、前を向こうと変更はせず、1週間で13万1千枚を売り上げてオリコン週間ランキング1位を獲得。68歳7カ月でのアルバム首位は、最年長記録となった。
会場では、ソロの大ヒット曲「ラブ・ストーリーは突然に」、オフコース時代の「さよなら」、未発表の新曲「また会える日まで」などを披露。マイクを手に花道へ向かった「君住む街へ」では涙で歌えなくなる場面もあったが、8千人が支えるように大合唱した。
ツアーは全24カ所、48公演を予定。県内では横浜アリーナ(横浜市港北区)で10月18、19日に行う。