
4月から「KAAT 神奈川芸術劇場」(横浜市中区)の芸術監督を務める白井晃(58)が30日、構成・演出・出演もする舞台「夢の劇 -ドリーム・プレイ-」の稽古を同劇場内のスタジオで報道陣に公開した。
チェロ、バイオリン、木琴、グランドピアノなどたくさんの楽器が並ぶ。演出のひとつに、生演奏を取り入れることが多い白井の舞台ではおなじみの光景だ。
開始前、取材陣の前に来た白井は、舞台と稽古内容について説明。「僕も出演しているんですけど、今日は僕の役(神・インドラ)を、長塚圭史さん(本番では弁護士役)が務めてくれる、ぜいたくな稽古です」と笑わせた。
1月の制作会見では、初主演舞台に「緊張する」と大粒の涙をこぼした女優の早見あかり(21)は、肩まである長い髪をまとめ、稽古に臨んでいる。白井から、役名の「アグネス」と呼ばれると、真剣な表情で指示に耳を傾けていた。
舞台は、スウェーデンの作家ヨハン・アウグスト・ストリンドベリが100年以上前に書き下ろした作品が原作。元は舞台作品ではなかったが、白井と長塚がタッグを組み、脚本を完成させた。
物語は、インドラ(白井)の娘アグネス(早見)が、人間界に降り立ち、出会いや別れを繰り返し成長していくというもの。同劇場で、4月12日に幕開けし、30日まで上演。5月にはまつもと市民芸術館(長野県松本市)、兵庫県立芸術文化センター(兵庫県西宮市)をまわる。



