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大和に市民オペラ楽団が誕生 新ホール開館を盛り上げ

カルチャー | 神奈川新聞 | 2016年1月24日(日) 12:47

昨年12月の初コンサートを成功させたやまと国際オペラ協会=大和市生涯学習センター(長谷部会長提供)
昨年12月の初コンサートを成功させたやまと国際オペラ協会=大和市生涯学習センター(長谷部会長提供)

 大和市の芸術文化ホールが11月に開館するのを見据え、市民オペラ楽団が誕生した。国際色豊かなまちにふさわしい楽団を信条に「やまと国際オペラ協会」と命名。オーケストラを備えた200人規模の本格派を目指す。

 これまで大和には、ハーモニーホール座間(座間市)や相模女子大学グリーンホール(相模原市)といった近隣市が誇るようなコンサート施設がなく、オペラとも無縁で、大和市内の歌手や奏者は市外での活動を余儀なくされていた。

 こうした中、新ホール建設を知った市内の会社員でバリトン歌手の長谷部浩士さん(56)が「総合芸術であるオペラを地元に根付かせたい」と決意。2015年5月に結成し、会長職に就いた。同12月には市生涯学習センター(同市深見西)で記念コンサートを開き、ワーグナーやヴェルディの定番オペラを披露した。

 結成当初はバイオリンやビオラのようなオペラに欠かせない弦楽器奏者さえもそろえられず、外部の“助っ人”頼みだったが、初コンサートの評判を聞きつけた市内の経験者が次第に集まった。会員は現在、声楽や器楽を合わせて50人を超える。

 長谷部さんは市が募集する開館記念事業に応募し、ベートーベンの「第九」上演を考えている。有名な第4楽章の「歓喜の歌」は人類愛が歌われ、「多様な国籍の人々が暮らす大和にふさわしい演目」と話す。第1次世界大戦中の1918年に徳島県の収容所で、ドイツ兵捕虜が国内で第九を初演した史実を、ドラマ仕立てで再現するつもりだ。

 楽団は3~4年で、1200人を収容する新ホールに見合うように、200人規模を目指す。ソリストや合唱のほか、あらゆる器楽奏者を募集し、舞台の美術や衣装の制作者ら公演を支える会員も探している。年会費千円で特典のあるサポーターも募り、オペラをイタリア語やドイツ語の原語で理解する講座も開くつもりだ。

 ホール建設は、大和市の文化創造事業の一環。文化の日の11月3日、大和駅東側の再開発ビル「YAMATO文化森」(地上6階、地下1階建て)内に図書館や生涯学習センターとともに開館する予定。

 問い合わせは、やまと国際オペラ協会事務局電話046(272)1885。

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