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与謝野晶子ゆかりの料亭 横浜で講演会 「文化財の活用を」

カルチャー | 神奈川新聞 | 2016年1月23日(土) 02:00

金澤園の創業100周年を記念して開かれた講演会「与謝野晶子と金澤園」=横浜市金沢区
金澤園の創業100周年を記念して開かれた講演会「与謝野晶子と金澤園」=横浜市金沢区

 創業100周年を迎えた横浜市金沢区柴町の料亭「金澤園」。歌人の与謝野晶子は、眺望の素晴らしさをたたえた原稿を神奈川新聞の前身・横浜貿易新報に寄せている。22日には同店で記念講演会が開かれ、郷土史家が貴重な文化財の歴史をひもといた。

 金澤園は、1916年創業で横浜市久方町(現同市中区曙町周辺)にあった料亭「満月」が前身。関東大震災で焼失したため、都内にあった和風建築物を30年に現在の地に移築、レジャー施設を併設した割烹旅館として再開し、店名を改めた。

 与謝野鉄幹、晶子夫妻もしばしば訪れた。晶子は30年9月5日付の横浜貿易新報に「殊に金澤園の中に包容された岬の上の松陰に立つと(中略)私は近縣の海岸線に於て是程の美しい展望に接したことが無い」と記している。

 記念講演会「与謝野晶子と金澤園」の講師役を務めたのは、金沢区在住でNPO法人横濱金澤シティガイド協会の郷土史家・林原泉さん(82)。晶子が訪れ、原稿に記した一日の状況などを説明した。会場の部屋が門下生とともに夫妻が食事をした場所だったことや、2階の大部屋で歌を詠んだことなどを紹介した。

 与謝野夫妻以外にも、俳人高浜虚子や区在住の歌人尾山篤二郎が句会や歌会を開いた。海軍の指定旅館だったこともあり、関係者が宴会などで利用することも多かった。

 建物は2004年に国の登録有形文化財に登録。3代目の齋田憲一さん(65)は「眺望は変わったが、建物自体は昔から支える資材がしっかりしており、開園当初の雰囲気は変わっていない」と話す。客室は銘木を用いた座敷飾りや建具、欄間と趣向が凝らされ、建築家の評価も高いという。

 講演会には午前、午後の部合わせて約70人が出席。林原さんが「金澤園は与謝野晶子が楽しい日々を過ごした、彼女の思い出深い場所。何とか活用し、文化財として守っていきたい」と話すと、会場は拍手に包まれた。

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