
音楽やダンスなど、市民に活動発表の場を提供し続ける横須賀市の市民団体「よこすかアーティストドットコム」が今年で発足25周年を迎える。今や子どもからお年寄りまでがステージに立つ、市民交流の場にもなっている。
よこすかアーティストドットコムは1991年8月、京急線汐入駅前のショッピングモール「ショッパーズプラザ横須賀」の協力を得て、同モール内に事務局を立ち上げた。モール内に設けたステージを市民に開放し、プロアマ問わず、音楽やダンスなどを発表したいアーティストらに場所を提供してきた。
買い物客の目にも触れ、反応がじかに得られることから、少しずつ評判は広まった。毎週末開かれるライブの開催は6700回以上を数え、観客動員数も174万人を超えた。
最近では参加者の幅も広がり、地元中高生の吹奏楽やチアダンス、シニアバンド、米海軍第7艦隊音楽隊など多彩。観客で訪れた人が「ステージに出たい」と音楽を始めるきっかけにもなっている。
小島英治代表(50)は「横須賀は昔、ジャズの街などと呼ばれたが、次第に音も聞こえなくなり寂しくなってしまった。元気のある『音楽の街・横須賀』を取り戻したかった。ささやかではあるが、この横須賀から世界に向けてアーティストを発信していきたい」と話す。
17日には県内出身の歌手グループ山崎美貴さんと片岡聖子さんを招き、25周年に向けた活動がスタート。併せて、東日本大震災から5年を迎え、さまざまな関連企画も展開していく。