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彫刻触れて鑑賞して 視覚障害者向け展示

カルチャー | 神奈川新聞 | 2015年12月9日(水) 03:00

作品に触れて楽しむ来場者 =藤沢市民ギャラリー
作品に触れて楽しむ来場者 =藤沢市民ギャラリー

 視覚障害者にも美術鑑賞を楽しんでもらおうと、作品に自由に触れられる彫刻展が8日、藤沢駅北口の藤沢市民ギャラリーで始まった。藤沢市の彫刻家桑山(くわやま)賀行(がこう)さん(67)と、主宰する教室の生徒たちが約70点を出展している。13日まで。

 「手で触れて見る彫刻展」として、市総合市民図書館(点字図書館担当)が企画。視覚障害者向けの展示会を重ねてきた桑山さんに協力を依頼し、今年で25回目を迎えた。

 桑山さんが活動を始めたのは25年ほど前、視覚障害のある男性がアトリエを訪れたことがきっかけ。ハトが羽を広げている作品を手に取った男性は、知識としてはあった鳥が羽ばたくシーンを初めてイメージとして実感できたという。桑山さんは「触って楽しむ展示会があってもいい。彫刻はそれが可能」と思い立った。

 展示会は毎年盛況で、今年も多くの視覚障害者らが来場。木材やテラコッタ(素焼きの粘土)を素材に作りだした仏像や動物、人物の肖像などに直接触れ、複雑で精巧な作りに感心していた。

 視覚障害のある福田善吉さん(69)=同市=は「お寺でも展示会でも普通は観音様に触れることはできない。親しみを感じますね」と喜んでいた。

 
 

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