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「日本も難民受け入れを」 元国連弁務官の緒方さんが訴え 「難民映画祭」東京で始まる

カルチャー | 神奈川新聞 | 2015年10月5日(月) 03:00

東京都内で始まった「難民映画祭」の会場で、元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんが「日本も難民を受け入れなくては」と訴えた
東京都内で始まった「難民映画祭」の会場で、元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんが「日本も難民を受け入れなくては」と訴えた

 難民をテーマにした映画やドキュメンタリー10作品を上映する「難民映画祭」(UNHCR=国連難民高等弁務官事務所主催)が東京で始まった。青山スパイラルホール(東京都港区)で2日に行われた開会式に出席した元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんは「もう少し人間がお互いに思いやりを持って、みんなが生き残るように努力できないのだろうか」と嘆き、「日本も難民を受け入れなければ」と集まった350人に訴えた。

 映画祭は今年で10度目。オープニング作品として「グッド・ライ~いちばんやさしい嘘~」が上映された。この作品は、スーダンで1980年代から20年以上続いた内戦で家族を失った3人の少年がケニアのカクマ・キャンプで成長し、米国への第3国定住の権利を得て海を渡り、偏見や生活習慣の違いなどに戸惑いながら、苦難を乗り越えていく姿を描いた。約2年間をかけてオーディションを行い、実際に親を殺され、荒れ地を逃げ惑った経験を持つ役者たちを集めた。スクリーンには惨劇の悲しみや、苦しみを乗り越えたからこそ得ることができた強さなどがにじみ出ている。


 会場には出演俳優で、UNHCR親善大使も務めるゲール・ドゥエイニーさんが登場。幼少期にスーダンで起きた内戦で親を失い、孤児になったドゥエイニーさんは「つらい経験を乗り越え、演じることはとても大変なことだった」と振り返った。親を殺害された子どもを演じた子役には、当時の状況を丁寧に説明した。「子どもたちが、紛争などを学ぶ機会になったことはとても良かった。構想から数えると10年以上かかって完成した映画。日本の人たちも問題を理解し、それぞれ何ができるかを考えてほしい」と呼びかけた。

 親善大使としては、自身がアメリカで高校・大学を卒業した経験から、「家族を失ったロストボーイ(ガール)に必要なものは教育。世界の子どもたちが教育を受けることができるよう尽力したい」と思いを語った。


 映画を観た千葉県の男子学生(19)は、「突然やってきた兵士に親や兄弟を殺され、暮らしを奪われた子どもたちの姿を目にしてショックでした。『いつになったら穏やかに暮らすことができるのか』という言葉に胸が苦しくなりました。すぐに何ができるかは分からないけれど、ドゥエイニーさんが話していたように今日感じたことを家族や友人と話し、どんな行動をすればいいのか考えていきたい」と話していた。

 映画祭は入場無料。東京では今後、10、12日にイタリア文化会館(東京都千代田区)で開催。24、25日は札幌、31日、11月1日は仙台でも行われる。


映画に出演したゲール・ドゥエイニーさん(C)UNHCR
映画に出演したゲール・ドゥエイニーさん(C)UNHCR

(C)UNHCR
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