夏山の無事を感謝し、秋の訪れを告げる大山阿夫利(あふり)神社(伊勢原市、目黒仁宮司)の秋季例大祭が27日、始まった。みこしが大山中腹の下社から険しい男坂を下りる伝統の「おくだり」が行われた。
江戸時代から続く行事で、早朝に集まった氏子ら約30人が、白装束や法被姿で下社を出発。みこしを担いで声を掛け合い、後方から引っ張るロープで安定を保ちながら、最大約30度の急勾配の男坂を下った。
例大祭は29日まで。29日にはみこしを下社に戻す「おのぼり」も行われる。保存会「阿夫利睦」の磯崎敬三会長(72)は「天気が良く、けがなくスムーズに下りられたのは大神様のおかげ」と感謝していた。