古代の役所跡などが残る茅ケ崎市の下寺尾官衙(かんが)遺跡群の発掘調査が20日、報道向けに公開された。3月の国史跡指定後初となる調査で、保存・活用を目指し、遺跡の残存状況や位置などの確認が進められている。
調査区域は、県立茅ケ崎北陵高校の旧校地。旧校舎が立っていたエリアで、遺跡群の中心となる相模国高座郡の郡庁跡の西側部分と、校舎の中庭部分の計2カ所を調べている。
調査終了後は埋め戻してしまうため、将来は遺跡を復元するなどして公開できるよう、建物跡の位置などを測量。土の堆積状況の確認や土器の回収も行い、縄文・弥生時代など古代以外の年代の様子も調査している。
調査は7月から実施し、これまでに古代の建物の柱穴や、縄文時代の土器や石器、弥生時代の竪穴住居跡などが確認された。今月末まで続ける予定で、22日には市民対象の見学会が行われる。
市教育委員会社会教育課は「発掘調査を行う機会はあまりないので、ぜひ見学して興味を持ってもらえたら」と話している。
見学会の問い合わせは、同課電話0467(82)1111。