相模原市内に住む2人の現代美術家の作品を集めた「抽象-2つの感性」が相模原市中央区の市民ギャラリーで開かれている。油彩画や平面作品を手掛ける上條陽子さんと、立体を制作する真島明子さんのジャンルの異なる抽象作品計36点が並ぶ。同ギャラリーの主催で、23日まで。
上條さんは、10年以上前からパレスチナの難民キャンプで子どもたちに絵画の指導をしており、活動に影響を受けた作品が数多く並ぶ。深い悲しみを思わせる白と黒が基調とされ、鉄条網を思わせる絵も所々に描かれている。
真島さんは、1976年に渡米。現在も相模原とニューヨークを往復する生活をしており、ニューヨークで制作した作品には木材そのままの色が多いのに対し、都会から少し離れた相模原では色が塗られた作品が見られるなど、環境の変化による違いが見られる。
同ギャラリーの栗城貴宗さんは「抽象作品は何が描かれているか理解しにくく敬遠されがちだが、見た人の感性で解釈して楽しんでほしい」と話している。
入場無料。問い合わせは、同ギャラリー電話042(776)1262。