SUGIZO「音楽に包まれている幸福感」 フルアルバム「音」発売イベントで
カルチャー | 神奈川新聞 | 2016年12月29日(木) 21:21

ロックバンド「LUNA SEA」と「X JAPAN」のギタリスト・バイオリニストとして活躍するSUGIZO(47)が29日、東京・渋谷で約5年ぶりのフルアルバム「音」の発売を記念したイベントを開いた。「怒りなど、自分の内側にある醜い感情を1度吐き出してしまいたかった」と8月から約2カ月をかけて行ったレコーディング作業について、「制作に没頭すると、日常から切り離される。音楽を作っている安心感、音楽に包まれている幸福感があった」と振り返った。
「苦しいと感じるときは、自分と向き合っているんじゃなくて、世の中と向き合っているとき。売れたいとか、他者の目や評価を気にしてものを作っているときに苦しいと感じると気がついた」と持論を展開。「自分の夢や傷に向かっているときは、苦しみより気持ちいいと思う感覚の方が強かった」と求める音を追求し、生み出した10曲。
「負を吐き出すこと」が目的だったため、当初は発売する予定がなかったそうで、完成時も「ひどい。醜いものができあがった。闇とか負のエネルギーの集積。これは果たして音楽なのだろうか」と感じたと言うが、ライブで過去の曲とともに演奏をしてみると、「光りを放ち始めた」と変化を感じた。
また ライブで観客とエネルギーをぶつけ合い、心を開き切ったことで「曲が浄化された。みそぎのようだった」と話していた。
間もなく来る2017年は、ソロ始動20年、LUNA SEAデビュー25周年と節目が満載。3月には英ロンドンで、X JAPANのコンサートもある。ソロでもスケジュールがびっしりで「恐れおののいている…」と語ったが、「音」のアナログ盤やリミックス盤、そして「ソロ20年のアルバムも作りたい」と意欲を見せていた。
