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ゆ~かり言葉
コアラモード.〈5〉「大好きな街、横浜」

カルチャー | 神奈川新聞 | 2015年8月13日(木) 03:00

コアラモード.(写真左から)ギター、ボーカルのあんにゅ、マルチプレーヤーの小幡康裕
コアラモード.(写真左から)ギター、ボーカルのあんにゅ、マルチプレーヤーの小幡康裕



 毎日暑い日が続きますが、みなさんお元気ですか? コアラモード.でキーボード、ギター、ベース、ドラムなどを務めている小幡康裕と申します。僕たちの初コラム「ゆ~かり言葉」ではこれまで、相方のギター、ボーカルのあんにゅとの出会いや、桜木町などの路上で歌っていた日々、曲が生まれるまでなどを語ってきました。今回は、生まれ育った街・横浜について、あんにゅと一緒に話していきます。


小幡)僕とあんにゅが生まれ育った横浜。「横浜」というと多くの方は、みなとみらいの観覧車や赤レンガ倉庫など、おしゃれスポットを思い浮かべると思うのですが、僕らはキャベツ畑が広がっているような、のどかな町で暮らしていました。

 自宅近くには小川が流れていて、土手を歩くと水の音が聞こえるんです。流れる水の音を聴いていると、「子どものとき、ザリガニを捕まえに来たな」とか、過ぎていった時間がふと思い出され、すごくいやされます。朝、目が覚めたとき、ベッドの中で聴いたキジバトの鳴き声も自分が暮らしてきた場所と感じる音。「ホー、ホー」という声を耳にすると和みます。

あんにゅ)私も、「ホー、ホー」と鳴くキジバトの声、覚えています。地元を感じる「におい」もありますよね。私にとっての“思い出のにおい”は、桜木町駅の近くにある「横浜市青少年交流センター」の中。演劇部員だった私は、センターで行われていた演劇のワークショップに、中学の3年間通っていました。ほかの学校の生徒たちと、即興劇をする時間は、緊張の連続。目立ちたい、けれど度胸がなかったのでうまく自己表現ができず、戸惑ってばかりいました。だから今でも会場に入って、あのにおいがすると、小さく縮こまっている自分が見えるんです。ぞわっとする場所ですね。


小幡)ぞわっと。痛みを感じるのも青春ですよね。僕は、「碧空の下 ~flower of youth~」(2枚目のシングル「Dan Dan Dan」に収録)に自分が高校時代に持っていた感情を込めました。軽音楽部に所属していた当時、校庭から見上げた青空、学校帰りに見た夕焼けなど、浮かんだ景色を歌詞に散りばめて。tvkでこの夏に放送されていた「高校野球神奈川大会中継応援ソング」に起用されたこともあり、【砂埃舞うグラウンド】【1回表のチャンス】など野球を連想する言葉も交えています。でも、これがなかなか難しく・・・。

 イメージをふくらませようと横浜スタジアムの4番ゲート近くに腰かけて、道行く人をみつめながら頭の中に浮かんだ映像を繋いでいきました。僕の高校が県大会の舞台で、横浜スタジアムで戦っているのを観たときのことを思い出したりもして。どの言葉が、高校時代に自分が感じていた気持ちに近いのか。考えている間に、過去の自分に今の自分が背中を押してもらっていることに気がついて、過去の自分に「ありがとう」と感謝をしました。そしてその思いがあったからこそ、今とこれからがあるんだと強く感じられて、この気持ちを胸に刻もうと【信じたイマを生きてゆこう】と歌詞の中で誓っています。

あんにゅ)私は「未来」(インディーズシングル「メモリーズ」に収録)に自分が見た青春の風景を詰め込みました。小幡さんがお話ししていた小川は、私も好きな場所。桜の季節には並木の真ん中で深呼吸をしたり、サッカーや野球に夢中になっている子どもたちを土手に座り込んで眺めたり、ボーッとしていると横に猫ちゃんが来てくれることもあって。自分がこれまで見てきた景色が、歌詞や曲になっています。生まれ育った横浜の街を、これからも描いていきたいです。

 次回は、私たちがそれぞれ高校時代に出演していたライブハウス「ベイジャングル」(横浜市中区)の思い出をお話しします。31日には、地元の若者たちと競演する、初の主宰イベント「はまっ子アラモード. Vol.1」を開きます。夏休み最後の思い出を一緒に作りましょう!

 
 

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