日本の伝統芸術「能」を学ぶ「夏休み能楽体験・鑑賞教室」が25日、川崎市川崎区日進町の川崎能楽堂で開かれ、子ども約80人とその親の計約150人が仕舞や謡、楽器の使い方などを学んだ。市文化財団や同教室を支える会の主催で25回目。
3歳から小学6年生までの子どもらを、観世流能楽師シテ方の鵜澤久さん(重要無形文化財総合指定)や同鵜澤光さん、森田流笛方の内潟慶三さん(同)らが指導。大鼓などの仕組みを説明し、「楽器はお道具といって大切に扱って、何代も受け継いでいる」と説明。その後、手にとって音を鳴らしたり、舞台で仕舞を練習したりした。
琵琶湖の島を扱った能「竹生(ちくぶ)島」で、子どもらは扇を手に、謡をうたいながら、竜が跳んだり、荒波をつくったりするように舞っていた。都内から参加した小学2年の女児(7)は「大鼓をたたくと硬くて手が痛くなった。能は難しいけれど楽しかった」と話していた。
教室は3日間で、座学や鵜澤さんらの能「猩々乱(しょうじょうみだれ)」鑑賞なども行われる。