
三浦ゆかりの詩人、北原白秋(1885~1942)をしのぶ恒例の碑前祭が10日、同市の城ケ島にある白秋碑前で行われた。関係者らが花を手向け、三浦市三崎地区を愛した詩人の功績に思いをはせた。今年は白秋生誕130年の節目の年で、碑前祭を皮切りに11月まで「第38回みさき白秋まつり」として各種イベントが開かれる。
三崎白秋会と市観光協会城ケ島地区の主催。白秋は1913年春から約10カ月間三崎地区に滞在し、「城ケ島の雨」などの作品を残した。滞在期間は短いものの、生前の白秋が城ケ島と見桃寺(同市白石町)に詩・歌碑の設置を許したことから、白秋がこの地を愛したことがうかがえるという。
碑前祭では、白秋会の加藤治彦会長が「各種イベントがあるので、皆さんに足を運んでもらいたい。これからも偉大な白秋文学を末永く継承していくことを誓う」とあいさつ。城ケ島保育園児約30人が白秋作詞の「まちぼうけ」など4曲、市合唱連盟が「城ケ島の雨」など2曲を披露した。白秋まつりでは、11月に短歌・俳句大会や白秋記念館(城ケ島)での特別展などを予定している。